誰にも言わずにここに置く

誰にも言わないけど留めておきたい、内省と個人所感メモ。というか主に愚痴。

食事を作ってくれるのは「いい旦那様」

共働きと家事の問題や悩みって、どの家庭でもあると思う。

うちは子どもがいないし、夫も理解がある方なので、どちらかというと深刻さは浅い方だろう。
朝と昼は自分でしてくれるし、夕食後の後片付けもしてくれる。時には晩ごはんを作ってくれたりする。
とてもありがたい、「良くできた」旦那さまだと思う。
けど、同じことを私がしても、食事以外の掃除や洗濯をしても、「良くできた奥さん」なんて言われないわけです。
どこもそうだと思う。
よほど突出したスペックを発揮しないと、家事に関して「良くできた奥さん」とは言われにくい。それらは、「当たり前」として受け取られるから。

この差って何だろうなあ、と考えてしまう。

私は世間の奥様方の足下にも及ばないようなズボラでありながら「酷い嫁」と夫に罵られないだけありがたいのだろうけど、それでも何となく抱えてしまうモヤモヤには、単に彼の家事分担が少ないとか、それだけではないものが潜んでいるわけです。

それは、私自身の保守性。

家事は女がするんだ、旦那さんにさせるものじゃないんだ、という意識が強烈に刷り込まれているわけです。

だから、少しでも手伝ってくれると、とても感謝します。彼の手を患わせて申し訳ないという気持ちになります。

ところが一方で、男女平等、彼も洗濯や掃除や、もっとフィフティにしてくれてもいいのでは、とも思うわけです。

いちおう共働きなんだから。

ここでよく、特に男性陣から「稼ぎが少ない方が家事をするのは当然」みたいな主張が上がりますが、こんな考え方しかできない男性を伴侶とされた女性たちを心から気の毒に思います。

職業に差別意識を持っているし、心身の疲労具合や忙しさは必ずしも給与に比例しません。フルタイムで働いて帰れば、女性だってクタクタです。そこから炊事して片づけて、とか、逆に「あなたやってみなさいよ?」と旦那勢に言いたい。

かく言う私は在宅ワーカーで、基本家にいるんだから、仕事しながら掃除や洗濯をできるでしょうと思っていた。

けれど、なかなかそううまくいかんのです。

結構時間に追われてるし、掃除も洗濯も体力を奪われるし集中力が途切れてしまう。

考えてみれば、会社に勤めてる人が、職場で洗濯や掃除をしながら職務を全うできるかといえば、できる人もあるかもしれないけど相当邪魔な作業でしょう。自宅でも、仕事場として使うなら同じだなあと最近ようやく気付きました。どうりで洗濯物がたまるわけだ。

洗濯物がたまったからって、夫は文句を言う人ではないのです。
「明日のシャツないやー」って、足りるだけの洗い物を普通にするわけです。どうせなら洗濯機に入るだけ回してくれればいいのに…とは思うけど、そんな贅沢は口にしません。
何も咎めず、かといって怒りを我慢している様子もなく淡々と自分の服を洗ってくれることに感謝するばかりです。

彼も仕事で疲れているので、これ以上負担はかけたくないというのが正直な気持ちです。

私の中では、同じように家事をして欲しいという気持ちと、今以上疲れをためないで欲しい、彼が家事をせずにすむならそれが良い、という2つの気持ちが常に綱引きしているのです。

例えば休日、私にはすることがたくさんです。洗濯、掃除、庭仕事…
でも彼には、それらのことは一切目に入ってないのです。自分がすべきことの範疇に入ってない。
だから、「ちょっと出かけてくる」と家を空けることが多い。私は「手伝って欲しい」とか「することこんなにあるんだよー」とか口元から出そうになるけど、飲み込んでしまう。休日出勤も多いなか、せっかくのお休みを好きにさせてあげたいと思う。

でもさみしいので、一緒に出かけたりする。その場合は、たまった家事は一つも進まない。平日に私がひとりで尻拭いする。

一緒に出かけずに家に残って家事をする場合は、だんだんムカついてくる。
機嫌を悪くするくらいなら、始めから「手伝って」って可愛く言えばいいのに、変な見栄を張るから後始末が悪い。

なかなか出口を見出しづらいけど、思いつくのは次の2つ。

1つには、遠慮なく家事の指示を彼に出せばいい。
1つには、外食になろうが家が汚かろうが洗濯がたまろうが「できるときすればいい」で気にしない。

…どっちも難しい。
ただの気の持ちようの切り替えだけなんだけど、難しい。

で、何が言いたいかというと、もっと教育をしっかりするべきなのです。
女性の社会進出はいいけど、女性は仕事も家事も出産も育児も、あるいは介護も全てこなさなくてはならないのが現状です。

こんなの絶対無理が来る。

どういう形の無理かわかりません。女性の心身にも無理が来るだろうし、個人的には日本社会全体の心身の健康のダウンを懸念しています。何にしろ、一部に負荷が偏っている状況というのは長保ちすると思えない。

男性にも出産以外のことはできるはずです。だからお家では男の子にも料理や家の仕事を教えたりして、メディアも買い物や掃除=女性などの図式ばかり出さないで、「家事は女性がするもの」というイメージを払拭していかないといけない。
男性だって、独り暮らしした経験を持つ人はある程度家事をしてたはず。潜在能力はあるわけです。
そうして若い世代が変わってきたら、私も、少し呪縛から解放されるかもしれない。
まずは自分で何か、もがいてみようと思いますけど。

 

因みに「家事」つながりで流れると、専業主婦というのは、立派な仕事だと私は思います。

いま「一億総活躍」とかで、賃金報酬を得ることばかりが「労働」のように言われるけど、家事だって立派に労働です。

それは、さっきの「稼ぎの少ない方が家事をして当然」みたいな議論の際に引き合いに出される「家政婦を雇えば時給いくらで・・」といった安易な金銭換算ではなく、

暮らしを清潔に保ち、温かくておいしい、栄養を考えた食事を作って家族の健康を支えることは、家族の、ひいては社会の精神と健康の安定を支えることだと思うのです。

私だって、もっと家事を行き届かせて気持ちのいい空間を保って、遅くならない時間に一日の疲れが飛ぶような栄養と消化のいい食事を用意したり、コトコト煮物をしたり、お菓子を焼いたりしたい。もしも時間が余るなら、ボランティアとか社会活動に参加したい。

したいけど、できない。お前がズボラなだけだろうといわれれば返す言葉もありませんが、気力も体力も人それぞれです。私がしたいと思うことを、働きながらできる人もあるんだろうけど、できない人もいる。しなくて平気な人もいるし、できなくてストレスがたまる人だっている。そういうことです。

もちろん、女性が収入を得ることを全く否定しません。私もそうしてるし。さまざまな能力を社会や収入に生かせるのは素晴らしいことです。

大切なのは、選択肢があることだと思います。男性が専業主夫したっていい。昨今は共働き前提の結婚も多いそうですが、私たちの頃はまだ仕事を辞めるか続けるかチラリとでも迷ったものです。同じ迷いが男性に生じたって良いと思うのです。

もっとも現代社会は専業主婦(夫)に否定的な世情のようなので、こういう考えは受け入れられないんでしょうけど。

けど、おうちで努力と工夫をして家族の世話をするよりも、子どもは保育園に預け、年寄りは施設に預けて働きに出て稼ぐことばかりが賞賛されるのは、どうかと思う。

さらに言うなら、そうしないと生活が成り立たない社会自体がどうかと思う。

デフォルトのストレスが非常に大きいと感じます。

気持ち的にも経済的にもゆとりが少ない。いまが良くても油断ができない。

一度つまずけば敗者復活ができない。

うーん、この辺は、もう少し情報と思考をまとめてからまた書こう。。